BISTA開発秘話インタビュー
Q. BISTAを作ろうとしたきっかけは何ですか。
今の時代に求められる「備蓄のカタチ」を見直したいと考え始めたのがきっかけです。
遡ると、10年前の東日本大震災をきっかけに日本の防災備蓄のスタイルが大きく変わりました。
企業の備蓄は、防災倉庫にひとまとめにしていた時代から、
社員一人一人に防災用品を配布する「分散備蓄」が主流になっています。
さらに新型コロナの影響が加わり、今後はBCP対策にもテレワークを考える必要が生まれました。
そこで新しい防災備蓄の考え方として、自社従業員のためだけでなく、
様々な「だれか」のために役立つ防災商品が必要だと考え、
9/1防災の日に<地域貢献型>の災害用備蓄スタンド「BISTA」を発表しました。
Q. <地域貢献型>の災害備蓄スタンドとはどういったものなのでしょうか。
これまで、企業の防災に求められていたものは主に自社備蓄(BCP)ですが、
時代が変化するにつれ防災の役割というものも変わってきています。
今の時代だからこそ、自分たちだけのためでなく、誰かのため。
広い意味で、BCPから1歩踏み込んだDCP(地域全体で助け合う方法)の視点に立って
防災を見つめ直す必要があると考えました。
「BISTA」には非常時に長期間電源を確保できる最新のカセットボンベ式発電機、
また10台の通信機器を同時に高速充電できる充電器がセットされていますので、
地域住民のための充電ステーションとしての役割を果たすことができます。
また、大手自動車メーカー6社の純正品として採用された信頼のおける
災害備蓄品50人分などは、そのまま支援物資として活用していただけます。
Q. BISTAのデザインにおいて、こだわった点を教えてください。
オフィスの景観に馴染むインテリア性を保ちつつ、防災用品であることを周知できるよう、
日常空間に溶け込むデザインを目指しました。
社内に防災の担当者がいても、万が一の時に「誰でも」「すぐに」使うことができなくては、
災害備蓄の意味がないのではないでしょうか。
これまで倉庫や棚の奥にしまわれがちだった発電機などの防災用品ですが、
あえて人が行き交う日常空間にBISTAを置くことで、皆が共通して災害備蓄品の存在を認識できます。
Q.BISTAの注目すべきポイントとはどこでしょうか。
BISTA注目ポイント❶ 「停電・充電対策の必要性」
災害時の備蓄品というと水や食料ばかりに気を取られがちですが、最も重要なうちの1つが「停電対策」です。
内閣府が発表している首都直下型地震における被害想定では、大規模停電後の復旧目標日数は6日とされています。
また、情報の遅れは避難の遅れにもつながるため、情報収集の際に必ず必要となる
スマートフォンの充電確保も電源と同様に大切に考えなければなりません。
2020年9月に開かれた東京都小池都知事による定例記者会見の中でも、
充電手段確保の重要性や付随する補助金制度に触れられています。
BISTA注目ポイント❷ 「BCPはもちろんDCPの視点に立っての災害対策」
また、自社の従業員の数だけを基準に備蓄を考えるのではなく、お客様のため、地域住人のため、
その施設にいる人々のためなど、「不特定多数」の「だれか」のためにできることを考えることも大切です。
これからは、自社存続のためのBCPはもとより、DCP(地域継続計画)の視点に立ち、
お互いに助け合う防災対策が必要ではないでしょうか。
BISTAは、そんな「あたらしい備蓄のカタチ」を提案していきます。